アメリカで病院に受診する 小児科編

定期健診を受ける

こどもを連れてアメリカに住むことで、学校の心配、言葉の心配、友達関係の心配など不安に感じることは多々あるかと思いますが、その中でも大きな心配の1つは病院のことではないでしょうか。

大都市で日本人ドクターがたくさんいる地域でしたらそんなに言葉の心配は必要ありませんが、そうでない場合は小児科医で日本語が通じて…など限定されるとなかなかいなかったり、必要なときに予約がいっぱいでできなかったりします。

かかりつけ医を決める

まず、住み始めたらすぐにでも始めた方がいいことは、子供のかかりつけ医を探すこと。保険証ができたら自分の保険が使える病院を調べ、予防接種履歴をもって、元気でも健診(Check-Up)の予約を入れましょう。小児科(Pediatric)のドクターを探し、オフィス(日本で言うクリニックのような場所)へ予約をいれます。(予約は必須です)

アメリカは日本のように集団検診ではなく、自分で時期になったら予約するシステムになっています。月齢が小さな子(新生児)などは3ヶ月おきにありますし、少し大きくなってくると半年ごと、それがさらに大きくなれば1年おきなど、かかりつけのドクターによっても多少異なりますが、自分で予約をします。かかりつけ医が決まれば、その都度次は何ヶ月後になどと教えてもらえますので、そのままオフィスで次の予約をとって帰るといいでしょう。

健診の内容は、受付時に年齢に合わせて問診票を出され、それにチェックしていきます。そして、この毎回出される問診票(月齢や年齢ごとの発達チェックなどがメインの内容です)の質問が結構な量…当然英語で書いてあり数枚に渡ってチェックを入れたり、記入していきます。英語が苦手な私は、初めて病院に行ったときは先生が診察に来る前に書き終えることも出来ず、単語の意味もわからず、必死でした。

あとは、体重を測って予防接種をしたり、心配事を相談したりになっていきます。英語が心配ならば、前もって聞きたいことをメモし整理しておくのをおすすめします。また、どうしても英語が通じるか心配な方、またはお子さんに持病があり曖昧にはできない事情がある場合もありますよね。

色んな国のさまざまな言語を話す人達が住んでいる国アメリカです。大きな病院にはだいたいどこにでも通訳サービスが用意されています。多くは診察室についている通訳サービスの電話を介した通訳となっています。実際に医療通訳の方が予約時間に来てくれる場合もありました。その場合は自分で予約時にしっかりと通訳が必要だと伝えなければいけません。※Hospitalと言われる場所は健診や風邪で受診する場所ではありません。(ERやUrgentCareは別です)かかりつけ医に紹介されて行く場所ですのでご注意ください。

中には個人のドクターのオフィスにも通訳サービスがあるところもありますが、少数なのが現実かなと思います。ですが予約時に通訳サービスがあるかどうか確認してみるのもありかもしれません。ない場合、どうしても必要な時は、知り合いにお願いする、またはお金が必要になりますが、地域の日本人コミュニティの掲示板などで日本語の医療通訳をしてくださる方を探すのも一手です。

病気や風邪で受診する

子供が小さいうちは頻繁に熱を出したりしますよね。そんなときの不安は海外にいるともっと増すものです。しっかり病状を伝えれるのかな、何をするのかな、薬はどうやってもらうんだろう。私はいつも子供を連れて不安を抱えながら受診していました。私達がいつも小児科医に受診するとき、オフィスでやっていた流れをご紹介します。

かかりつけ医に予約をする

まずはやっぱり自分の持っている保険が使える病院を調べます。わからなければ電話で予約するときに聞いてもOKです。健診などで受診し、決めている先生がいればそのオフィスに電話し予約を取りましょう。予約なく突然受診するのはNG。必ず電話などで予約します。その際聞かれるのは、

  • 名前、DOB(Date of birth)生年月日
  • 保険証の種類(アメリカは日本のように国民皆保険制度ではありません。みなそれぞれ保険が違いますので予約をする時点で聞かれます。)
  • 症状(いつから、どんな感じか)
  • 誰に予約を取りたいか(オフィスに何人も先生が所属していることもありますので、その場合は予約をしたい先生を聞かれます)

予約時間にドクターのオフィスへ行く

初めて受診する場合は、受付で日本と同様、問診票を記入するように言われます。最近はインターネットで予約できる病院も増え、ネット上で問診票を予め入力できる場合もありますが、そうでない場合や、英語に不安がある時は時間に余裕をもってオフィスへ行きましょう。子供の場合、生まれたときの体重や何周目で生まれたか、出産時に問題はなかったかなど記入する欄があります。母子手帳を出すことはありませんが、こういったことを確認して書けるように自分の確認用に持っておくと便利です。

診察前に呼ばれ、看護師さんから基本的なチェックと問診

今日、受診した理由を聞かれ体重・身長測定、体温測定、場合によっては指先で測定する血中酸素飽和度の検査、聴診を看護師さんが先に行います。このときに看護師さんへ病状の説明をしても、大体はまた先生が来たときにもう一度同じ話を伝えないといけません。説明できる準備をしておきましょう。

医師の診察後の流れ(お薬等)

ドクターからお薬を飲むように指示があった場合、2パターンあります。

  • 自分で薬局で購入する場合
    アメリカは、日本と違い解熱鎮痛薬や抗ヒスタミン薬、一般的な塗り薬などは自分で薬局で購入する場合がほとんどです。診察時にドクターから “〜という薬をml、一日に〜回” や、”熱が何度以上(華氏で言われます)で” などと指示が出ますので、わからない場合は紙に書いてもらったりメモしたりしてそのお薬を自分で購入します。(スーパーなどの薬品コーナーでも沢山売っています)
  • 処方箋が出る場合
    ドクターに処方箋を出してもらったら、行きたい(家から近場など)薬局が決まっている場合はそこへEmailしてもらえます。※ペーパーレスですので送ってもらった薬局へ行って名前を言えばお薬がもらえます。
    初めての場合で決まってないときや、どこに行きやすい薬局があるのかわからないときは処方箋を紙で出してもらって自分で持っていくこともできます。
    また、同じ薬を継続して服用する必要がある場合、病院へ行かなくても薬局へいけば同じ薬をリフィルできることもあります。必要があればリフィルできる薬なのか確認してみましょう。

いつも病院へ行って思うこと

アメリカは、風邪くらいでは解熱剤を自分で買って飲むだけで終わることがほとんどですし、日本のように咳や鼻水のお薬..などと処方されることはありません。咳や鼻水が出るのであれば抗ヒスタミン剤を自分で買って飲むようにいわれます。(体重によって服用量が違うのでしっかり先生に確認しましょう)処方箋でお薬が出る場合よりも、自分で買うように薬の名前を言われ、自分でスーパーや薬局で買うことのほうが多いくらいです。
必要最低限しかやらない。もしくは日本が手厚い医療なのか過剰な医療なのかは考え方次第ですが全く違うといつも感じていました。高額な医療費が問題になっているアメリカですよね。自分で保険に加入し、人それぞれ負担額は全く違うので一概には言えませんが、実際に病院は本当に高額です。ERやUrgentCareはもっと高額になります。そんなことも背景にあるのかなと感じました。
保険のしくみも複雑で、その場で支払いをしてもあとから請求がきたりすることも頻繁にあります。請求書が送られてきてチェック(小切手)を同封して支払ったり、オンラインで支払いをしたりします。明細書をみて疑問に感じることやおかしいなと思うことは必ず支払いをする前に保険会社へ確認しましょう。

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